かなり久々の記事。ヘナDVDの作成最終段階でバタバタ。
いろいろ付き合いでお出かけやら何やかやで、あっという間に数日ですな・・友人のシェアで知った、今人気のアニメ「この世界の片隅に」。
どうも第二次世界大戦がテーマらしい。気になるな~

とカキコしたら、見た人続出。皆さんこぞって推薦される。

ほなら、見に行くべ。

ということで、行って来ました。人気でも、すぐ終わっちゃうからね(立誠シネマは13日まで)。

で、感想。

見てきたら、誰かと話したくなるね。泣ける。後からじわじわ来る感じ(皆さんそう書いてたが、確かにそう)。

一言で言ったら、戦争を知らない世代がこりゃいかん、と思って伝える為に作った映画。

だと思いました。原作は漫画だったっけ?(実はよく知らないのです)
映画作った人はアニメーション自体には興味は無さそうだが、アニメーションの手法を選択して正解。といった感じがしました。

何故そう思うかというと、私ガッツリ宮崎駿世代(なんとかつてのアニメージュ・ラピュタガイドブックとかまだ持っている・・)。導入部分の「動き」とか左前タンポポ咲いていて全体空模様ムービー画面とか、う~ん・・もちょっと、なんとかならんのか~とか思っちゃったりする訳ですわ。

しかし、全体の淡々とした感じは水彩画・鉛筆画メインじゃないと出せなかったろうな。と思う。

人が演技したら、生生しくてどうしようも無くなった事でしょう。
ドラマチックじゃないからこそ、ちょっとずつちょっとずつ戦争によって生活が蝕まれていくのが際立って、丁度良い感じ。

攻められてくる体験としての「第二次世界大戦の日本」。それが、ここにある。

これ、戦争を体験してない世代だからこそ、作れた映画なんだろうな・・と思いました。

私自身も戦争は「聞いた話」。飢えの体験もしたことは無い。

映画のディテールをここで書いちゃうと、これから見る人が面白くなくなるからあまり書かないで置くが、絵を描くのが好きで仕方が無い主人公が軍艦をスケッチして憲兵さんにみつかったあとのくだりは、実際にはどうかんがえてもそうならんじゃろう~

と後で思ったのでした。ま、嫁入り先はかなり開けた感じの家庭。という前提であってもさ・・

自分自身、2011年の震災後の体験があるとなおさら、である。

豊かさが前提で育った人が描いているからこそのストーリー。出てくるのは皆良い人ばかりである。
だれもかれも普通の良い人ばかりなのに、なぜこんなことになっているのか?という問題には迫る事は無い。

でも、この映画はそれだからこそ上手くまとまったような気もする。見る側としては、上手く騙されたい。というところもあるのだ。基本お話だしね・・上手く語って欲しいのである。

そういう点では、普通あまりない2時間超のこの映画、とても良く出来ている。途中で飽きずに一気に見られた。

久しぶりに良い映画を観ました。タイトルがどうしても覚えられないのが問題だが、オススメ。