昨日は、はるばる奈良まで行って来ました。FB招待「はならぁと企画スタッフのM氏案内ツアー」を見て、これだ!と思い参加。頑張って出張して良かったです。「はならぁと」に関しては、以前の記事(注目の動き、奈良・町屋芸術祭「はならぁと2015」開催中)に書いたので、そちらを参照を。

今回の私の案内ツァー参加の意図はズバリ、5年前に「はならぁと」がどのように始まり、地元の人との関わりを構築してきたのか。そこを聞き出すことにありました。実際この町屋芸術祭「はならぁと」の訪問をきっかけにして、地元に移住・店舗開店したケースは30件になるという。

日本全国に町屋など、街中にも関わらず使わず放置されどうしようという物件は山ほどある。京都市も勿論例外ではない。
つぶしてしまうのは簡単だが、趣のある町並みも共に失われる。旧市街などそれ自体が街の資産であると思うが多少の改築助成金をつけるにしても、それぞれの家を改修するのは結局家主の自己負担。よっぽどお金持ちでもない限り、住んでもいない家に何千万というお金をかける人はそうそう、居ないであろう。

「はならぁと」のやっていることは昔からの町並み保全という視点から考えても、大きい。地域アートイベントに関わっている方、行政など町屋再生に関わっている人は、是非参考にして欲しいなと思いました。

さて、話を戻し「はならぁと」が普段やっているのはどういうことなのか。

それは、使われなくなった「町屋」などの古い家の片付け・掃除サークル活動。はっきり言って、ゴミ屋敷的になってることもある古~い家の一番最初の再生段階のお手伝い。「はならぁと」登録メンバーが結構いるらしいですが、時々「集まるで~」という集合がかかったときに行ける人が行き、頭から土を浴び泥だらけになって掃除するというのをやっているらしい。

やはり縁故の無い人がいきなり古い家の持ち主と繋がるのは難しいので、先ずは町ごとに「地域活性化」の活動をしている市民団体さんに紹介してもらう。そして、「はならぁと」の芸術祭の会場に数日間展示会場として使用させてもらう為に交渉。そしてOKがもらえたら展示作家と共に場所を整えるために出入りして、建物を家主と相談しつつ綺麗にしていく。

こうやって家主との繋がりを自然に作っていって、移住などしたい人は「はならぁと」の展示後に地元市民団体さんなども交えて具体的に交渉していく・・という流れが出来ているらしい。

芸術祭というイベントが人の繋がりを作るための話のきっかけのネタ(?)として機能しているわけで、これって素晴らしいなと思いました。こういうアートのありかたがあったのか!という感じ。割と、私が考える美的な生活=アートと言うものに近いな・・

家主さんとしては不動産会社に委託してどんな人が来るのか分からないよりも、顔が見えててやりたいことがある若者に使って欲しい・・という要望があるわけですよ。そういう人がうまく繋がれる場所が「はならぁと」にある。こういうのが、いいですよね。

まあ理想だけでは何事も上手くいかないわけで、芸術祭も毎回形を変えて何とか続いていると言うことを事務局の方におうかがいしました。

今回長くなったので、実際の芸術祭レポートは明日。