少し前に入手していたが、中々読みきれていなかった守田敏也さんの新刊。やっと読了。昨日夜、何とか一気に後半読みきった。
その名もズバリ、

原発からの命の守り方: いまそこにある危険とどう向き合うか

という、まさに「原発について今知っておきたいこと」をテーマにした本である。

守田敏也さんは京都に非難移住した人ならほぼ知っているであろうと思われる、フリージャーナリストの方。
2011年の震災後からずっと継続して原発の問題について追いかけて、どんなに小さい会であろうとも講師になり具体的な提言をされてきた人である。

私が守田さんに初めて会ったのはたしか、「カライモブックス」での震災瓦礫処理問題の勉強会であったと思う。
震災瓦礫処理問題では感情的とも思われる論争が多い中、先ずその徹底的にデータを集めて「問題の本質」を突き止めようとするそのありかたに独特のものを感じたのをよく覚えている。岩波ブックスからすでに出ている、矢ヶ崎先生との共著・内部被曝もよくここまで簡潔にまとめたなとしか言い様の無い凄い本であるが、次の本はどのような提言をされるのであろうか・・と心待ちにしていた。

本中では「正常性バイヤス」と呼ばれる、大きな災害が目の前に起こっていてもそれを認めず、結果的に大惨事に巻き込まれてしまう人間の心理の働きとは?について念密な考察と、そこから逃れるにはどのような処方が有効であるか?が具体的に語られる。

匂いも色も何も無い放射能からの被曝への具体的処方に関しては、私も自分自身と娘の命を守る為に必死に学んできたが、この本中にも記述があるヨウ素剤についての話は初めて知った。具体的で、非常に参考になる。
本後半では兵庫県篠山市での取り組みが紹介されているが、京都市も同じようにヨウ素剤配布を早急に検討して欲しいものだ・・ちなみに篠山市では、来年一月から配布が開始されるそうです。

本中の他の話は私自身としては大体の大枠は知っている内容であったが、一般にはあまり認知されていない事実であろうと思う。

原発の問題とは実際のところ何なのか、十分これからも起こりうる問題としての原発からの「放射能被曝」に対して今認識しておきたい前提を伝えるのに最良の本であると思う。

これからの世の中を生きていくのに、まずここで語られる事は知っておきたい。作者に惜しみない拍手を送りたいと思う。