毎年恒例になりつつある、ゴーワク調理スタッフ参加。子連れになっちゃうので、手伝いなんだかどうなんだかっていう感じではあります。

調理スタッフは、ゴーワクのメインである子ども見守りとは別で、ひたすらキッチンで調理に従事。今年はゴーワクのコアメンバーが今までの様にずっと期間中場所に滞在では無い形での開催という事で、どうなることやらと思いましたが、沢山のボランティアサポーターに支えられて又新しい形での運営となったようです。

今年は約二週間ちょいの開催となったそうですが、私がスタッフとして入ったのは最終三日間。場所は「使い捨て時代を考える会」の「南丹交流の家」さん。キャンプが終わったら現状復帰するために、終了間際は色々考えて調理も進めていかねばなりません。

前回までの調理スタッフ参加のときは、指示されるがまま食材を切ったり加熱調理したりでしたが、今回は最終日までに食材使い切るというミッションが。調理スタッフ全員、残り物処理レシピを考えるという主婦力?を求められる機会に。

調理は子どもだけじゃなく親御さん達とスタッフさんの分もなので、30〜40名分。これが、どうにもイメージするのが難しい!調味料とか、単位が大きすぎてどれくらいか分からん。。とにかくやってみて味見。の繰り返しとなりました。

調理スタッフの皆さん、流石熟練主婦。煮物の味付けメッチャ旨し。自分が作らない調理法をしれるのも、こういう機会ならでは。子どもは食べたがらない葉物であるモロヘイヤも、天ぷらになったらチップスのようで争奪戦に。

今回、大量の完熟トマトがあったので、O氏がトマトジュースを作ってくださったのが絶品。一度トマトをブレンダーなどで潰して濾したあと、ちょっと煮詰めて濃縮させるのがポイントだそうです。

キャンプの参加者はキャパの問題もあり基本リピーターですが、今年は福島からの方は居られず東関東エリアの方が多いとのことでした。結局、実際のところホットスポットは未だ点在しており、保養のプログラム自体もそうそう簡単に終了するわけにもいかないという問題があります。

こういう大人数で短期でも、衣食住込みで生活をするということが現代ではまれなので、やってみると本当に学びが多いなと思いますね。スポーツなどの合宿も大人数だとは思いますが、洗濯して干して回収して整理して部屋掃除してというのは毎日のスケジュールに組み込まれないですし。

まさに小さな社会が形成されるわけですが、そういうなかで上手にやっていくために自然とルールが出来上がっていくわけですよね。

調理スタッフとしてご一緒した人から、とっても美味しいトマト農家だった人がどうにも経済的に成り立たなくなり、結局作るのをやめてしまった話を聞いたりすると、我々の足元を支える「農」をここまでないがしろにしている現代社会って何だろう・・って思うんですよ。

競争がベースにある都会ではなく、田舎で地道に農業をして生きていきたい人も沢山いると思いますが、そういう社会の根底をささえるありかたが成り立たなくなるようにしてきたのも、私たち自身でもあり。簡単に解決法が思いつくものでもありませんが、「簡単・便利」を推し進めていった結果のぶり返しがどのような形になるのかを思うと、ぞっとするものがあります。

結局は理念を語るより、「MY農家」を決めて直接買い支えするとか、自炊ベースのライフスタイルを送るとか、具体的なことをしていくしかないなと。日々の「消費」を社会全体から逆算して、自分自身の生活のありようを変えていく。便利さというキーワードで確実に失ってしまった文化、と生きていくことそのものの味わいを、取り返すことを考えねばと。もうそこからしか、今後の展望はないんじゃないかというところに来てしまったような気がしたのでした。