やっと読みましたよ、話題の本。
沖縄・高江の機動隊導入とか、未だに原発再稼動とか論理・倫理性に欠ける日本の政治、もしかして総理大臣が反対しても止まらんのか(かつて鳩山さんは即失脚したし)・・・しかし何故~??というところが読んでスルスルと解明。

この本は、凄いわ。衝撃的でさえある。

ず~っと、学生時代の社会の授業で「現代史」の手前で必ず時間切れだった理由もよく分かりました。

あれ、教える方が知識を持ち合わせていなかったから教えようも無かったんだろうと思う。
今や日本国憲法に関してはGHQが草案を書き政府が日本語に直したというのは自明であるが、中学高校で教える時の解釈は二転三転しているらしい。それもそうだろう・・全ては大人が戦後の戦争責任の総括をした上で憲法を作った訳じゃないから。

事実上、なんやかんやで70年以上占領されっぱなしを自ら選んできた日本。あちこち、どうしようもなくなってる。

読んでみて思ったんだけど、70年も経っちゃったけど、やっぱりあの大戦で日本人がやらかした悪事をやっぱり調査総括して、ちゃんと謝罪するところからスタートするしかないんじゃないだろうか。

引き受けるべき責任と追求を先延ばししたから、このへんてこりんな傀儡政権みたいになってる。
三権分立はしてないわ、良く分からん法解釈でやるべきことはやらんわ。

ほっといても超高齢化を世界で最初にむかえる日本、如何考えても中国とか韓国とか周辺アジアと仲良くならないとこの先、展望は無いよ・・

慰安婦問題一つとっても、もう生き残りの人の命も、もう僅か・・最大の謝罪のチャンスを、今まさに刻々と失いつつあるともいえる。実際のところ、どれくらい社会保障できるか分からんけど。

政治をガラリと変えないと、どうしようもない。というのは今カンのいい人なら皆気がついている事実だけど、本当にどこからスタートしたらいいのやら。

巻末に提案があるが、ちょっと論理的に矛盾を感じなくも無いが、希望は持てないわけでもない。

この本読むと、実にアメリカはしたたかに「ストーリー」を作ってから政治を展開するということをしてきたか。というのが分かりますわ。ちゃんとタイムスケジュールも組み立ててるんですよ。こういう点、学ばないと駄目ね。

結局のところ、10年後、20年後、30年後私たちはどのようになりたいのか。これに尽きると思う。

現在を正しく評価し、そして、どのような生活をしたいのか。未来の自分たちのありかたを具体的にイメージする。
そこから逆算して、如何行動するかミッションを組み立てていく。

今現在私たちはどういう地点に立っているのか。それを知るために必読だと思う本でした。オススメ。

日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか

矢部 宏治 集英社インターナショナル 2014-10-24
売り上げランキング : 782

by ヨメレバ