今日、ピースフラッグさん企画のイベント「第2回 戦争と大豆」にお邪魔して来ました。
ピースフラッグさんは、実にスタイリッシュに市民運動(だよね?)を展開している人達である。「今の社会を考えるヒント」を、実に受け取りやすい形で提起し続けておられる。
京都市中を中心に、あのお洒落なフラッグ「I hope peace」を目にしたことがある人は沢山居られることでしょう・・!!定期的にTHE SITEさんで第二・四木耀にKyoto farmers market を開催。マーケット内でワークショップ的に様々な講座をされていたのが、別場所でも講座されるようになったみたい。シリーズ第二回目です。
今回は経済学者・平賀緑先生をお迎えして、「大豆」をキーワードに日本の近代化の歴史を紐解く話。ザクッと駆け足で年度内に書籍になる予定の内容をお聞きし、その後に歴史学者・藤原辰史先生が質問する形で対談。
という会でした。
いや~ なかなか面白かったです。
何が驚いたって、大豆ってその殆どが「油」として利用される為に、生産されてる(た)のね。%は分からんが、9割以上・・?
第二次世界大戦の時期に傀儡政権・満州王国を作ったのも、大豆支配の欲望から。かの地は世界でも有数の大生産地であった・・とは知らんかった。この「油」って言うのは、工業用油。今で言う石油の「油」と一緒の意味。
近代の戦争や支配の動機は、大体がエネルギーや資源問題のような気が。昔のように、水や食料問題といった直接的なものじゃないのね。。
1900年初期に出来た財閥(満州王国の基幹産業を動かしていた人達)のシステムがそのまま戦後復興でも巨大産業を形成し、今の日本社会の構造のベースとなった(戦後からとよく語られるが、実際は1930年頃からのシステム)。「西洋化」に伴い食生活の嗜好が変わったと言われるが、実際は官民抱き合わせの凄いプロパガンダがあったという事実。。
所謂普通のスーパーで売っている食品の原料である「油」って、元々工業用(要するに石油ガンガン使って抽出加工している食べもの用ではないもの)なんですわ。
大豆油が石油に置き換わり、大量の大豆の「油」+「油粕」は使うアテが無くなってしまった。これらをどうするか?・・そこで一般加工食品の主材料用に消費転換をすることに。ここで問題なのは、「食料用」に製造方法を変えたわけではなく、「工業用」の油生産のシステムをそのまま移行した、っていうことですね~儲かるシステムを手放す訳には行かない。
今現在の某一大企業さんの醤油材料表示でも「大豆搾りかす」使ってるって堂々と書いてあるが、最初の導入時は人目を憚って無記名で工場へ運び込んだという・・(涙)。そういうものが、今や手軽に手に入る食品の殆どの材料になっている。もう、あらゆるものがそうです。マーガリン・コーヒーフレッシュ・おから・調味料(みそ・醤油等々)・・
今や本当に食料品といえる製品を探し出すほうが大変。巨大メーカー物は「工業製品としての大豆油・又は油粕使用」。食べものを食べたかったら、直接大豆から豆腐や醤油や味噌を作っている人・店から買う、しか方法が無い。
年表と油消費量の表を見ればわかるが、ここ4~50年の油消費の伸びは凄い。意図的に作り出された消費の構図。パン食、白砂糖の多用、カップラーメンなどに代表される現代の「食」は、この大量消費のシステムの為に作り出されたものだった。。
しかし、この200年ぐらい継続した資本主義・消費社会はどう考えても破綻寸前のシステム。これ以上の拡大消費は無いのだ。
そして、次の社会の構図・システムを我々はどう描くのか?その段階にきている。
というところで、会は終了時間を迎えたのでした。
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