日本のこどもの公教育の話、の続き。
10/19の記事(「公平とは何か?」という問いについて)にも書いたが、実は公立校自体も今、2020年から小学校で全面実施予定の新指導要領案によって大きく変化しようとしている。
ザクッと見て、何がどう変わるのか?というと。
今までの、とにかく正確に定められたことを沢山覚える。という学習方法から、子どもが主体性をもって行動できるような形(アクティブ・ラーニング手法)へ。
という、大変革である。
AI(人工知能)の登場により、沢山何かを覚えている。ということの価値は失墜。皆さんご存知の通り、グーグルさんが全て答えてくれるからだ。アマゾンなどのインターネット上販売システムですでに稼動しているが、沢山の過去の経験から「これがオススメ」というような販売スキルなどもAIが肩代わり。データの蓄積が付加価値である仕事は、もう人がやらなくてもいいのだ。
しかし現在の公教育が相変わらず目指している人間像は、旧来型。元々日本の公教育は軍事教育のシステム由来だから当たり前なのだが、言われたことに従順に従う人物を育て上げるもの。そこから生み出された「会社員=戦士」達が戦後の復興を支えた部分もあるが、社会の変化によってその様な人物は急速に要らなくなったのだ。
ということで、文科省はここ10数年で下落し続けている日本の教育のレベルを上げるべく、大転換の方針を打ち出したのだ。この方針を打ち出したことは、素晴らしいと思う。が、教育界の人が本当に目指す内容を理解してるのだろうか・・??
実際、絵に書いた餅になる危険性を孕んでいるプラン(新学習指導要領)。
しかし、すでに目に見える形にしてしまった人が居る。
現場が何を言おうが、「できる」のだ。
それが前述の、藤原和博氏。「よのなか」科、という授業と学校の地域社会開放で「土曜寺子屋(どてら)」という仕組みを地域主導で作り、勉強の出来ない子ともっとやりたい子の場を作り出した。
結果を出さないと、もの凄いバッシングを受けるのを分かった上での民間初の公立中学校校長就任。5年後に地域での学力テストの平均点を底辺から一位をキープ、という形で結果を出した。子どもたちが勉強出来ないのは学校のシステムの問題、ということをハッキリ証明してみせたのである。
関連の動きを見ていて思ったんだけど。
結局、教育に関しての志を持っている校長か否かで、明暗が分かれるな。
・・ということ。今まで上手く動けなくて困っていたところは、追い風が吹くであろう。
そして。現状の問題の内容さえ理解できない学校は。
子どもたちに見捨てられる可能性も。もう、ネットを使った安価で質の高い教育動画サービスの提供も始まっているのだ。ハッキリ行って、もう学校に行かなくても家主導で学習をすすめられるようになりつつある。全ては親次第。
リアル小学生を抱える親としては、学校の変化を待っている間に子どもはドンドン大きくなってしまうので悠長に待ってなど居られない。
今子どもを持つ親は、今の日本の教育現場の抱える問題に関して意識的になる必要があると思う。藤原和博氏が講演している動画が、まとまっていて分かりやすいので引用。知らない人は、コレ一本で把握できると思う。
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