さて、トートバッグ二種作成の話の続き。鞄を早く作るためには、出来るだけ手間をかけないようにすれば素早くできます(笑)。しかし、やっぱり押えておきたいところはある。

例えば、革の目止め。今回、革は断ち切りで使うので、裏がそのまま見える状態になる。よく素人さんがやる鞄制作は、単純に切ってそのままつける、というものが多いよね。ヌメの場合はワリと裏綺麗なので、そのままでも良いといえばいいんだけど。やっぱし下処理をしてるかどうかで見た目は変わる。一応目止め剤を塗り、コバ(断ち切った端)も専用塗料で塗る。

ヌメ革は革本体の上に塗料が無いので、他の種類の革に比べて圧倒的に強度が低いのですわ。長年使うと焼けてきて味が出るけど、端から切れて来る。目止め、コバ塗り両方とも少しでも長持ちさせるための処理。カジュアルに仕上げたいので、磨き処理とかせずにラフに塗る。

今回は本体を縫い合わせ(写真割愛)、持ち手を後付けにするデザイン。縫い順序はいろいろ考えられるが、よくある鞄やさんのつくりかたではなく、全体に本体がふんわりするように仕立て。

で、小のほうの持ち手を試しに手縫いで取り付けてみたら・・

ひえ~四角&ペケを一箇所縫うだけで、軽く一時間超。あかんわ。時間かかりすぎ。
(サンプルは仕方ないので全部やりました)

即、手縫い取り付け仕立は却下ナリ。

・・・出来上がりの感じは好きなんだけどね(やっぱり手縫いは趣味の人用技法やな)。

大きいトートの方持ち手をミシンで止めつけてみたら、割とええかんじやんか。都会的。

持ち手、わざとゴツくしてます。デザインです。これくらいボリューム無いと、本体布の迫力に対抗できないよね。
はっきり言って、持ちにくいです(笑)。持つ人が、二つ折りで握って自分の手形の癖つけて下さいな、というコンセプト。

中には、鍵ジョイントできるタブ取り付けてます。
いつも大きいトートで鍵が行方不明になって自分が困ってるので。あ、写真撮り忘れましたが、どちらの鞄もポケット一つ内部についてます。こんな感じで、出来上がり。