最近、笠井奈津子さんという栄養カウンセラーの本甘い物は脳に悪い (幻冬舎新書)を読んでいるのだが、どうにもげんなりする。

誤解しないで欲しい。別に内容の主張、書いてあることに問題があるわけではない。
それどころか現代食の問題を栄養学的に実に分かりやすく指摘してあり、良い本である。

それはいいのだが、「ではどうすればいいのか」という提案の部分が「コンビニで買う時に、サンドイッチではなくおにぎりにしましょう」とか、「カットフルーツを買って食べる方が、フルーツジュースより体に対しての投資効果は高い」である。

そうか・・・いまや家でご飯炊いたりするのは、もう完全に亜流。

今や食事は三食「出来合い」を買って食べるというのが主流なんだろうな・・そういう中で、栄養のバランスをとるのは至難の業。どうにも無理じゃないか?

買って食べるのが主流になるのは「忙しいから」なのであろうが、そもそも「食う」ために働いているのではないだろうか。
食べる事の最低限の作業をしないで、どうやって生き延びるというのであろう。

そりゃ、今日は忙しくて間に合わず外食。という選択支もたまにはあるだろうが、家で炊事できなくなるほど人生忙しくするというのは働き方がおかしくないか?どうにもゴミも大量に出る「お手軽食」を消費する産業のサイクルに、大多数の人が完全に飲み込まれて居るのが、現代日本の問題ではないかと思う。

炊飯器とか使えばかなり簡単にご飯炊けるのに、それさえしない。というのが「現代のスタンダード」。なのであろう。

先ず、毎日家でご飯炊こうよ~

私が子供の頃は、かなり忙しい共働きの家でも必ず台所には「炊いたご飯」が常備されているものであった。それと、味噌汁があったらもうOK。
お昼はお弁当にご飯詰めていけばいいじゃん。

飲み物も、水を水筒に入れればいいじゃないか。何で皆ペットボトルの水をわざわざ買うのか・・。

元々生活の中にあった「スタンダード」が崩壊しているのが、まざまざと感じられて、なんともいえないのであった。