いろいろ仕事を平行してやってるので、何屋?と思ってる人も多いと思うが、一応服飾作家の私。本業についてのブログ記述があまりにも少ない。。

だって最近の制作はコツコツ毎日、持ち手の革裏削ってるだけですから(しかも先日最後の最後で失敗で又一からやりなおし・泣)。まるきしリスがいつか割れるかもと胡桃をガシガシ齧っているような感じである。。

3年ほど前から洋裁教室コモノにて、服中心に物づくりもボチボチ教えている。生徒さんはネットの検索経由で来られた方ばかり。ま、広告打ってないし、チラシ配布宣伝もしてないしな・・よくぞウチを見つけてくださったものよ!

毎週火曜午前は自由に見学OKで、お客居なくても必ず場所(上京区笹屋町の雪柳庵)には居る。そして初めて来た方とお話しすると、割と沢山の人が「ちゃんと基本から順を追って、パターンとか学ばないといけないんでしょうか?」という不思議な質問をする。

いや~ 要らんのちゃう? 別に、今更、洋服作りの専門家になるんじゃないでしょ?

と答えると、皆揃って安心した顔をするのである。

なんでだか、ものづくりをするのに大掛かりな感じで考えてる人が多いぞ。少なくとも趣味の服作りに、パタンナー養成講座の講義はいらんやろ。30すぎて今更、稼げるか疑問の服飾業界に就職するつもりですかね。。

とにかく、最初は「どういう服(又はもの)づくりがしたいのか」を整理する為のお話をさせていただくことが多い。

具体的に言った方が分かりやすいか。例えばこれからブラウスを作るとしよう。選択支は以下の通り
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1・参考本などを見ながら直接本番の布に線を引いて、大体の形を裁断(囲み製図)→仮縫い→縫製

2・欲しいデザインに近い型紙をパターンつき本で探す→型を作り布を裁断→仮縫いをしてデザイン確認(修正)→縫製

3・2と同じだが、シーチングを使って一度トワル見本を作成(以下同じ)

4・使用する布を直接人台(スタン)にピン打ちしながらデザインする(立体裁断)→縫製

5・4と同じだが、シーチングを使って一度トワル見本を作成(以下同じ)
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大体この5種類に分かれると思うが、ウチの教室では2または3を選択する人が多い。そのデザイン型、再度使いますか(定番型にするか)?でシーチングでの仮のトワル作成をするかが決まります。

ほら!面倒くさいでしょう~ トワル作成と仮縫い。

でも、これは欠かせない作業です。だって、作って「着て」みないと分かりませんから、形。

ここ、皆省いてイキナリ本番を縫っちゃうから、「アレ?こんな筈じゃなかった」ってなるんですよ。。

残念ながら、見本に着てるモデルさん(又は人台)と着る私は同じ体形ではありません。頑張ってわざわざ作ったのに、私がイメージしてた服とは程遠いものが出来てしまってガッカリ・・・。そういう体験をしている人は多いのではないでしょうか?

その理由は、仮縫いをして(欲しいイメージに近づける作業をして)いないから!です。

昨日の洋裁教室の生徒さんも、生まれて初めてトワル作成(シーチングを使っての仮の型作成)をしてみて、かなり驚かれたそう。

前回の授業で、「シーチング布は、紙と同じですから。ざくざく切ってどんどんテストするためのものです。最終的には全部捨てます。けち臭く考えないように。」と繰り返し述べていた私。

作ったトワル(シーチングで作った仮のブラウス)を着てみてから、デザイン直す直す。首まわりの開き寸法を決め、着脱厳しいので脇あきも作ることを決め、着丈を大幅に短くし、ボタンの付け位置を決める。

トワル作成

これはやっぱり立体状になって居ないと、出来ない作業。仮縫い(シーチングでのトワル作成)というのは、本当の意味で「デザインする」ということなのですよ。。趣味の服作りでやってない人多いけど。

だから、中途半端な感じの服になっちゃうんですよね~ 縫製自体は、数縫えばだれでも上手になります。実例は沢山見てる。まぁ、縫い手順とか綺麗に縫うコツなんていうものは、やってる時に教えていってます。

昨日の生徒さんは、シーチングでのトワル作成を単純に作成手順確認だと思っていたそう。「目から鱗だった」と言われてたので、ブログにも記述してみることに。

そういえば、前オリジナルエコバッグ作りに来た人もかなり驚いてたな。。型を作る(大元から考える)っていうことをしてみる、っていう頭の使い方、現代の生活の中じゃあんまし無いのかもね。

ということで、「物づくり」を大元からしたい人、相談のれます(ということで、宣伝)。

洋裁教室コモノHP https://sewingclass.wixsite.com/kyoto