相変わらず、教育関係の読書に埋もれる日々。

前一度読んだ(筈)なのに、ザクッと再読のダニエル・ピンクの本(モチベーション3.0)を飛ばし読みしたら、子どもたちの教育に関する提言が。

ちょっと本自体の説明をかなり圧縮して書くと、ドライブ(やる気のこと)を発揮させるにはどうしたらいいのか?というテーマで書かれた本。PCのOSの様に、意識しなくても我々の行動原理の前提条件として横たわっているものがあるのでは?という視点で考察されてる。

モチベーション1.0→生きるか死ぬかの観点が行動原理となる(食欲・性欲)

モチベーション2.0→飴と鞭の原理での動機づけ。何がしかの報酬を約束されるから働くというありかた。ルーチンワークが主体でなくなった現在、機能不全に陥っている。

モチベーション3.0→自分の内面からわきあがる「ドライブ」に基づく行動原理。ありかた。

という3.0モードの段階に来ている。という主張であった。

今、2.0モードで社会システムが構築されているから、上手くいかない。いろんな実験をしてみると、同じゲームをしてその後に報酬を約束された方が成績が落ちる現象が(正答率が減ったりしている)。アーティストの作品も、注文じゃなくて自主制作の方が創造性が高いという話も。う~ん、生活の保障をされたら、そうしたいがね。。

なんか、ベーシックインカムの話につながりそう。人は基本的な生存保障をされたら、ほっといても創造性あふれる活動を始める。という考え方であるが、それを裏付けるようなテータ満載や。面白い。

こどもの教育に関して具体的に9つのアイデアが書いてあるのだが、やっぱり「自主性」というのは大事なようだ。こどもも「私がやりたいからやっている感」があるかどうかが、実際の学びになるかの大きな分かれ目。まぁ、ポンと課題として学習ドリル渡されて、やりたくなる人は少ないだろうしな(身に覚えある)。

その主張は教師はよりよきファシリテーターであるべき、という感じ。社会の中であちこちで叫ばれていることが重なってきているような気がする。

しかし。。実際のところ、現場の教師にファシリテーションを学んでいる余裕はあるのだろうか。ちらっとそういうことも、頭をかすめる。

親が、どう子どもに関ったらいいのか、凄い難しい時代。ただ一つ言える事は、今直接日常的にこどもに関る大人が全体として少なすぎるんじゃないか?ってこと。大人がSNSに使ってる時間まるっきりそのまま、子どもの相手してる時間に移行したら、かなりいい感じになるかもしれん(自戒)。

今、見えてきたところを共有しながら、進んで考えて行動していくしかないのかな~~と思い始めている。