サミットで出た、大地の再生講座のワーク事例を報告順に記述。

トップバッターは立命館大学で教鞭をとられている田中力氏。
立命館大学が茨木新キャンパスを開設するにあたり、地域との連携する開かれた場にするというコンセプトにすることに決定。「里山」というテーマで展開することにしたものの、2013年当時は内外共にまだ「里山」といっても?とあまりピンと来ない反応が主だったそう。

なにはともあれ、先ずは現地から。と茨木に行って情報収集を始めてみると、丁度茨木市の北部地域の「千堤寺」と呼ばれる地域は隠れキリシタンの里で、都市計画から外れたまさに里山と呼ぶにふさわしいところであることを知ったらしい。しかし新名神高速道路が通ることになり、昔ながらの地域の一部が切り崩されることが決定。地域住民の人を中心に茨木里山を守る会というものが結成され、茨木市里山センターに植物を移動させて何とか保全しようとしているところに田中氏が現れた・・。

その後、里山センターと立命館キャンパスが共同して「育てる里山プロジェクト」がスタート。道路建設工事で出る山の土をそのまま学内の敷地に貰いうけ、小さい山を3つ作ることにした。そこで、ゆくゆくは里山の暮らし(炭焼きとか)を再現する計画。盛り土をし、その上に別の土の層(真砂土?・・記憶あやふやなので、参加された方でメモ採っていた方間違ってたらご指摘ください)を作りそこに根回しをした山から移動させた木を植林。

しかし、なんと7割がすぐ枯れてしまった。なぜかというと、記録的な猛暑に対抗しようと水をやりすぎて逆に根腐れを起したのだ。これは、ただ同じ構成比で植えるだけじゃ駄目なんだ~~ と気が付いた一行、いろいろ助けを求めるうちに「大地の再生講座」を知ることに。

何事も実践から。の考えで、矢野氏の指導のもとに立命館茨木キャンパスの「水と空気の通路」を地中に作ることに。二年経って、植えなおした木と地面の草がボチボチ生えつつつつある状態の写真を拝見しました。

よくある、芝生一種のみが生えそろう感じではなく、所謂雑草がワシャワシャ生える感じ。求める「里山」の風景に向けて、一歩ずつ進んでいる状態。まだやり始めてから数年しか経っておらず経過観察が必要ですが、茨木キャンパスは元工場跡地。新規に山の風景を再現するという試み、どういう展開をするのか面白くなりそうです。